泌尿器科とは?

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みなさんは泌尿器科について、どのようなイメージをお持ちでしょうか?
なんとなく、尿などの排泄に関わる診療科というイメージをお持ちの方が多いでしょう。
しかし、その認識は果たして本当に正しいものなのでしょうか?
今回の記事では、そもそも泌尿器科とはどのような診療科目なのか、基本的な部分を解説します。

泌尿器科と言う診療科目は、多くの人がイメージする通り、尿に関わる臓器を専門としている診療科目です。
腎臓や尿道、尿管、膀胱などが具体的な臓器として挙げられるでしょう。
しかし、じつはそれだけではありません。
泌尿器科は男性の生殖器に関連する臓器も専門としている診療科目なのです。
睾丸や陰茎、前立腺などがそれに該当します。

では女性の生殖器に関わる臓器は泌尿器科の専門ではないのでしょうか?
じつはその通りなのです。
女性の生殖器に関わる臓器を担当しているのは泌尿器科ではなく、産婦人科などになります。
泌尿器科が専門とする生殖器関連の臓器は、あくまでも男性のもののみなのです。

実際に泌尿器科が治療することの多い病気としては、腎細胞がん、水腎症、膀胱炎、膀胱がん、前立腺肥大症、前立腺がん、前立腺炎、尿道炎、腎結石、尿管結石、包茎、勃起不全、梅毒、クラミジアなどが挙げられます。
がん治療から性病や包茎の治療までを専門とする、かなり幅広い内容の診察を行う診療科目なのです。

ちなみによく包茎治療で美容外科クリニックに通院する人がいますが、美容外科クリニックで対応する包茎は、多くの場合、医学的には包茎ではありません。
いわゆる仮性包茎という状態は男性器の正常な状態です。
医学的な意味での包茎は勃起に痛みを伴ったり、そもそも包皮をむくことができなかったり、包皮と亀頭が癒着していたり、包皮の影響で男性器として正常に機能しない場合を指します。
このような本当の意味での包茎の場合、「疾患」になりますので、美容外科で高いお金を払わなくても泌尿器科で保険診療として治療可能となっています。
美容外科で行われる「いわゆる包茎手術」とは全く異質な、治療としての手術も受けることが可能となるのです。

つまり男性は、陰部になにか異常を感じたり悩みがあったりした場合、とりあえず最初に泌尿器科に通院するべきなのです。
それが性病や包茎であっても、排尿に関わる異常であっても、です。
女性の場合は陰部の異常が産婦人科の領域となる可能性もありますが、とりあえず最初に泌尿器科で診察を受けるというのも、選択肢としては間違っていないでしょう。